2012年、恵比寿の小さなオフィスで創業

2012年3月、私たちは日本の不動産投資に革新を起こしたいという志の下、ロードスターキャピタル株式会社を設立いたしました。最初にオフィスを構えたのは、恵比寿にあった小さなペンシルビル。12坪の一室で不動産のコンサルティング業務を始め、その後、仲介業務や自己投資業務へと事業内容を拡大していきました。

 

最初の転機が訪れたのは2014年3月。ニューヨーク証券取引所に上場しているRenrenグループからの出資を受け入れたのを機に、旧来の不動産取引の世界を変革すべく、不動産×ITつまり不動産テックを手掛けてまいりました。

 

それまでの不動産投資業界は、資金力・情報量・人脈などの違いから、機関投資家中心のプロ向け領域と個人向け領域が完全に分かれており、個人投資家がプロ向けの投資用不動産にアクセスすることはできませんでした。またプロ向け領域では不動産の証券化が進んだことも背景として、各種規制が厳しく、他業種からの参入も容易ではありません。
こうしたことからプロ向け不動産投資市場におけるプレイヤーは限定され、結果的にマーケットが景気に左右されやすい不安定な状態となっていました。

 

私たちはこうした状況をテクノロジーにより打破し、不動産投資の垣根を低くするとともにマーケットの健全な発展に寄与したいと考えたのです。

不動産投資市場の個人への開放

不動産テックの取り組みは、2014年9月のクラウドファンディング事業への参入からスタートしました。クラウドファンディングとは、インターネットを通じて不特定多数の人から出資を募る仕組みです。比較的少額の資金を広く集めるこの手法は不動産投資と高い親和性を持っていると考えています。

 

日本では長い間、投資や資産運用がマイナスに捉えられる風潮がありました。なかでも不動産投資は、多額の資金を必要とすることもあり、多くの場合富裕層に限定されてきました。私たちの役割は、テクノロジーを活用してこうした不動産投資の垣根を低くすることにより、資産運用の新しい世界を創造することです。

また、私たちはクラウドファンディングによって20代、30代の若い世代にも不動産投資の魅力を発信するとともに、人生の早い時期に資産運用をスタートすることで投資に対する知識と知見を蓄積していただく、いわば「学びの場」もご提供していきたいと考えています。

私たちが『OwnersBook』(オーナーズブック)と名づけた不動産投資クラウドファンディングはサービス開始後、資産運用の新たなプラットフォームとして多くの個人投資家から支持されて着実に成長し、累計投資額は2023年6月に399億円を突破しました。

不動産テックにより、透明性の高い市場を構築する

不動産の世界、とくにオフィスや商業施設などの事業用の分野では、大手不動産会社・デベロッパーなどが情報を独占するという時代が長く続いてきました。不動産の価値も、テナントの質やビルのグレード、家賃の水準などに対する彼らの経験則による判断に委ねられてきたのが実情です。

 

もし、個人投資家にもプロの知見が伝わる仕組みができるとどうなるでしょうか?私たちは、『OwnersBook』で案件をご提供し、付随する情報公開を不動産専門家の立場から行っています。これらは地道な作業の積み重ねで一足飛びにはいきませんが、この取り組みを継続し、多くの方々を多く巻き込んでいくことによって不動産市場の透明性は高まり、不動産市場、投資家の皆様、そして当社にとってWin-Win-Winの市場を構築できると考えています。
 

私たちはクラウドファンディングの可能性は限りなく大きいと考えています。『OwnersBook』は不動産投資に限定したプラットフォームですが、遠くない将来、都市開発のような巨大プロジェクトまでもがクラウドファンディングによって実行される日が来ると信じています。私たちロードスターグループは、そうした新しい資産運用の世界を、個人投資家の皆様とともにつくっていきたいと考えています。

ロードスターグループのDX

私たちが掲げる「不動産投資市場の個人への開放」という長期ビジョンは、主に『OwnersBook』を通して不動産投資業界を根本から変革する取り組みです。コーポレートファンディング事業やアセットマネジメント事業も成長させながら当業界に風穴を開けていくためには、データやデジタル技術の活用による業務効率化と、ビジョン達成に向けた役職員の強い意志、それらを支える組織体制が必要不可欠です。

ロードスターグループではしっかりとしたサイバーセキュリティ対策を講じながら、これまでに蓄積してきたデータや知見を基に、システムの自社開発やICTの活用、人材や設備への投資を通じて、社内DX体制の推進・強化に努めています。

 

近い将来、不動産業界においてもデータやデジタル技術の活用が進んで行くことは自明ですが、その先においても、取引先との信頼関係や、現場・現物・現実といったリアルな世界での感受性や調整力といった人が持つ能力の重要性は変わりません。

 

私たちはこの複雑なリアル世界にテクノロジーを掛け合わせることによって、よりオープンで、よりしなやかで健全な不動産投資マーケットをつくってまいります。

Visionary Members

岩野 達志
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岩野 達志

岩野 達志

代表取締役社長

(不動産鑑定士)

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